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ドキドキしていた。
ドキドキしていた。_a0281778_2338475.jpg

DIII Xenon 5cm f1.5

今日、視覚障害の方を見かけた。
その時、大学時代の視覚障害の子を思い出した。

大学に入学して驚いたのは、
同じ学年でも普通に年齢差があることと、(5~6歳上とか。)
障害者が多いと思った事。

特に視覚障害者は多かった。
大学構内を普通に歩いていた。

身体障害者の車いすを押したり、持ち上げるのは普通の事だった。
先輩後輩とか立場も、知り合いかどうかも関係なかった。
歩いていて、車いすを見て、段差があれば「手伝おうか」って言うだけ。

段差を無くせよとか考えなかった。

本人達も笑いながら「オレ、重いよ〜」など冗談を言って来た。
私たちも「楽じゃねーよ。でも、へーき。」などと言っていた。

聴覚障害の人とはメモを使うか、
手話が出来る友人の「通訳」を通じて話してた。
ほんの少しだけ手話も覚えたけれど、今は完全に忘れた。

中でも視覚障害の二人と知り合った。
その二人は同級生達が普通に連れて来て知り合いになった。

最初の文と矛盾するけれど、始めは不思議な感情を持った。
それは「障害者」に対してではなく、「同級生達」に対してだ。

なぜ障害者の人とそんなに普通に接する事が出来るんだろうと。
私にはそれまで障害者の友人はいなかった。

始めはとても緊張していた。
どう接したらいいのかわからなかった。

でも、共に時間を過ごすうちにそんなに緊張しなくなった。
障害はあるけれど、普通だった。
冗談も言うし、彼女が出来たとか、彼氏が出来たとか。

それでも、どうしたらいいのか、わからない時があると、
二人と仲良くしている友人に尋ねると、曰く、

「いいんだよ、(いい意味で)放っておけば。
一人暮らしなんだよ、二人とも。家ではひとりで全部やっているんだから。」

「出来ない事は向こうから言って来るから、それをしてあげればいいだけ。」

そっかそんなものかと思った。
それでも、そんなに割り切れないとも思った。

1人はオー君。「あん摩マッサージ指圧師」の資格を持っていた。
話し始めると良く話す人で冗談も軽く言って来る。
「カシメさんより、僕の方がモテるから〜。」
確かにトークも上手く、女子にも人気あったな。ちぇ。

でも、オー君って何歳だったんだろう。
今でもわからない。多分年上かな。

よく学校の通路を歩いているのを捕まえては、
冗談を言い合った記憶がある。

もう1人はトモちゃん。名字は思い出せない。
年齢もやっぱりわからない。
多分、一つ下だったかも。
(私が浪人していたから。)

知り合って半年も過ぎて冬になろうかと言う頃、
学食でばったり会った時、私は一人だった。

無論、あちらはこちらに気づいていない訳で、
こちらから声を掛けないと、話せない。

別に無視する必要も無い。いつも通りだ。
いつも複数で共通の知人や誰かが一緒にいた。
違いはお互いが一人だっただけだ。

私は「トモちゃん」と声をかけ、肩を叩いた。
トモちゃんは「あ、カシメ君?」と言いながら振り返った。
「うん、カシメ。」ここまではいつも通り。
顔は上を向いているけれど、目線は下を向いていた。

話すと、学食を出て講義に向かおうとしているときで、
私も同様で、聞けば同じ講義だった。

じゃあ、一緒に行こうかと向かったが時間的に余裕がなかった。

「やべ、遅刻だよ、もう時間。」と言うと、
トモちゃんは腕時計を触って、「あ、ほんとだ!」と言う。
「急ごうか?手、貸す?」と聞くと、
「うん、じゃあお願いー。」と言い、カチカチと白い杖を畳んだ。

私は「じゃあ」と手を取った時に、どきっ、とした。
それまで、同級生の女子として見ていたけれど、「意識」していなかった。
手を取った時に「女性」だったことに気づいた。

トモちゃんは「うん、じゃあ。」って私の腕に手をかけた。
普通にある光景だと思うのだけれど、私は緊張していた。

みんなからどう見られているんだろう。

どうしたらいいんだろう。

焦った私は早歩きになった。
「講義に遅れそうだから」と言うのは自分への言い訳だった。
本音は緊張していて、気持ちに自分が耐えられなかったからだ。

早く教室に着いてしまいたい。

スピードを上げる。

トモちゃんはぐっと、腕を掴んで来た。
明らかに女性とわかる手の感覚が腕に伝わって来る。
小さくて、細い。

私はとてもドキドキしてした。

トモちゃんはどう思っているんだろう。

トモちゃんは、私の感情を知ってか知らずか、
それは今もわからないけれど、
「でもさぁ、あの先生は講義に遅れて来るから大丈夫かもねー」とか、
話しながら付いて来ていた。

早歩きで歩いていると、
目の前に学食から通路に出る「段差」が見えた。
あ、と思った時には既に段差にさしかかっていた。

段差がある時は「段差あるからね」と以前は言えていたのに、
この時は言えなかった。

普段、複数で歩いているときは、手を取る必要も無かったし、
二人とも自分で歩けるし、他の人が言ってくれたし。

でも、その時は、すっ、すっ、すっ、と、早く歩いてしまったので、
トモちゃんは段差に気が付く事無く、がくんと、足を落としてしまった。

「あっ!」とトモちゃんは言い、腕を掴んで来た。
私も「おっと!」と手を取った。
幸い転倒も無く、怪我もなかった。

私が「ごめん!」と言うと、

トモちゃんは何事も無かったかのように、そして苦笑いしながら、
「ごめん、もう少しゆっくりでいい?」と言った。

私は「あ、ごめん。」としどろもどろになった。
多分、顔が赤くなっていたと思う。

私は気づかれる訳が無いのに、気づかれないように、
さりげなくトモちゃんの目を見ると、瞳はじっと動いておらず、
ただ少し先の廊下の床を見ていた。

この時、視覚障害の人って、どこを見ているのだろうと思った。

その後、歩くスピードを落として、無事、教室に辿り着いたと思う。
「辿り着いたと思う」と言うのは、その後の記憶がないから。

その時の私は「障害者を上手に助けられなかった」という思いと、
「女性を上手にエスコートを出来なかった」という二つのことで、
頭が一杯になり、余裕を失ってしまっていた。

何を話し、どうやって辿り着いたのか覚えていない。

それ以外の彼女との思い出は、
全て、みんながいる席での事ばかりで、
彼氏ができたとか、別れたとか、
(実際、彼女は4年間で何人も彼が出来た。)
彼と喧嘩したこととか。
(彼女はとても気が強く、負けず嫌いだった。)

正直に驚いた。
障害者にも恋愛ってあるんだって、思った。

オー君はよく、女子の友達をデートに誘ってた。
他には駅前とかで視覚障害者用の点字ブロックをたどって歩いていると、
視覚障害者同士でぶつかってしまって、
お互い笑い話をしていることとかを話すのを聞いてみんなで笑ってあった事。
(この話はすごく納得した記憶がある。)

そんなみんなの中での思い出。
「普通の女の子」だったし、「普通の障害者」だった。

ただ、手を取り、腕に手が乗って来た時にドキドキしていた事は覚えている。

視覚障害者を見るとトモちゃんの事を時々思い出す。
by kasime | 2013-08-13 23:46 | つぶやき | Trackback | Comments(6)
Commented by chomo-vidrec at 2013-08-13 23:58
こんばんはー(^ ^)
ちょっとご無沙汰してしまってすみません。あんまり写真撮れなくて(T_T)
私、障害者の人達と仕事したことがあります。でも身体ではなく知的障害。
難しかったです。毎日毎日が行のようで。
出来ないことを分かっているはずなのに当たり散らすように怒ってしまう自分が本当に嫌な毎日でした。
今もどうすれば良かったのか分かりません。
なんか久しぶりなのにベビーなコメントでごめんなさい(>_<)
Commented by Junko at 2013-08-14 01:04 x
こんばんは ! 青春ですねー!私も一般に障がい者と言われる方々と関わったことありますが、私はむしろ関心させられることだらけだった記憶があります。知的障がいを持ってる子はとっても純粋で本当に優しかったし、聴覚障がいを持ってる方は唇を読むことができるので、普通に会話出来たんですよ!聴こえてない事が信じられないぐらい!あとチャレンジ精神がすごかったです!その時に一緒にいた、いわゆる健常者と言われる人たちのほうが、ややこしい変な人多かったですw(失礼ー!)障がい者の方は生活に何かと不便はあると思うけど、違いはそこだけで、苦労されてる分、人間できてるかなーなんて思いました :)
Commented by H.O at 2013-08-14 02:22 x
ん~青春ですね~。写真もマッチしてます。
いつも思うけどK師匠は、お話も上手ですね物語書けます。^^
Commented by kasime at 2013-08-14 23:03
vidrecさん、
こんばんはー。
私も最近の暑さのせいか、全然撮れてないです・・・。
知らない人と接するのは難しいですよね。
それは、障害有る無し関係なく、初めての人は難しいですが、
障害のためにお互いが中々理解するのに時間がかかる事があるかも知れませんが、
時間をかけて行くのも一つの解決方法かも知れませんし、
障害について知識を身につけるのも理解への助けに鳴るかも知れませんが、
みな、個性があるので全てが理解できるのは難しい事ですよね。
大変だったと言う思いを誰かに話すのはとてもいい事だと思います。
もちろん、ストレス解消もありますが、
それによって、障害について話をするいい機会にもなるかもしれませんね。
Commented by kasime at 2013-08-14 23:12
Junkoさん、
こんばんは!
そうですね、ほんと、青春だったと思います。(遠い目)
え?今からも青春オケー?笑

そうですね、感心する事が多いですね。
前向きな姿とか、悩む力とか、皆がそれぞれの個性を持っておられるように感じます。
社会参加には様々な方法があると思います。
むしろ、支援する、「支援者」の方が、厄介なときもあると思います。
多くの人が関心を持って、共に肯定し、共に疑い、共に考え、生活するのが理想かも知れません。
自身が障害を持ってみないと分からないとは言いますが、
その通りだと思っています。
例えば、苦労されているのだろうなと想像できても、
それがどのぐらいの苦労なのかは本人しか分からないのだと思います。
でも、その様々な体験を共有し、少しでも理解できたらいいなと思います。
Commented by kasime at 2013-08-14 23:14
H.Oさん、
若かったです。笑
今なら、スィーッと女性をエスコートできるのに。(ほんとか?)
読んで頂き、ありがとうございます。
本当に自分が思っていた事、考えた事、
経験した事を書き連ねているだけですが、嬉しいです。
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