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時々思い出すこと。
時々思い出すこと。_a0281778_15543642.jpg

OLMPUS XA Zuiko 35mm f2.8
ふと、時々思い出すことがある。

私が高校生一年生の時。
夏休み前の試験の頃で、
そのため、部活動が試験前一週間休みになる。

だが、監督は休ませなかった。
「自主的に走ったと答えろ」と言われ、
いつも試験前に『自主的に』走らされていた。
サッカー部だったので、ハーフラインまでの50m走を10本全力。

放課後、それが終わり、
クラスで一人のサッカー部だった私は着替えに教室に戻った。

すると、廊下側のドアに女子生徒が歩いて来るのが見えた。

あ、「ウラ」だ。

ちなみに、
夏前に私は高校を辞めたいと思っていたので、
その時には既に心は決まっていた。辞めることに。

そして、ウラはガラッと扉を開けて教室に入って来た。
私がいたことに少し驚いた表情をしていたが、淡々と
荷物を鞄に詰めていた。

私は着替えのTシャツを頭から通し、ウラを見たところ、

泣いていた。

彼女はとても明るく、少しヤンキーっぽくて、
そして、話していて楽しい子だったのでよく話した。

とても動揺した。

「どうした?なんかあった?」
と、ありきたりなことしか聞けなかった。

すると、予想もしなかった答えが返って来た。

「うん。なんかあった。」

「え。そうか・・・。」

「うん。ごめんね。」
と、言い鞄を持って、
「じゃあね。」
と、言い教室を出て行った。

呼び止めようと思ったがしなかった。
いや、声をかけられなかった。

私は学ランを着てから、教室で一人、
しばらくぼうっと過ごした。

わからない。
今度、聞けたら聞いてみようと思った。

だけれど、夏休みを開けた頃から、
私は高校を辞める、辞めないで担任ともめ、

毎日、職員室で説得された。

いや、今で言う、カウンセリングを受けた。

毎日、毎日、部活前にホームルームの後に辞めるなと説得。

しかし、その話し合いが「対人援助」という、仕事があるということに
気づくきっかけとなり、仕事をそれにしたいと思い現在に至る。

結局、1年生は終わり、学校を辞めずその仕事のために受験することに決めた。

2年生になり、偶然にも「ウラ」と同じクラスになった。
クラスで過ごす、彼女は「普通」だった。
明るくて、楽しそうだった。

時々、学校を休むことがあっても、
風邪かなと思うぐらいの頻度だった。
それでも他のクラスメートに比べたら休むのが多い方だった。

10月半ば。

突如、ホームルームで担任が、
「ウラは学校を退学することになりました。」
「話しもしましたが、自らの意志だったのでそれを尊重しました。」
と、担任は静かに我々に話した。

その時の担任は「人にはそれぞれの生き方があります。云々」と話していた。

教室がしんと静かになった。

学校を辞めるなんて信じられない。
実質義務教育の高校を辞めるなんて。
これからアイツはどうするつもりなんだ。

そんな雰囲気だった。

私は学校で最後にどんな風に話したか、今は思い出せないけれど、
あ!と思った。

あの時だ。一年生の時の泣いていた、あの時だ。

今思えば、ただの勘違いかも知れないけれど、
当時の私はそれに違いないと確信していた。
そのことは卒業まで誰にも話さなかった。

そして、卒業して、大学受験に落ちて浪人していた頃、
ばったりとショッピングモールで会った。

「カシメ君!」とトントンと肩を叩かれた。

後ろから呼ばれて振り返ると、「ウラ」だった。
全く変わっていなかった。

「え!?ウラ!?」と驚く私に、
「ウラ」は「そうそう。あー覚えていてくれたー!」とニンマリした。
とてもいい笑顔だった。

「え!?学校辞めて、その後どうした!?」

「ふふふー、あのあと、アルバイトとかしたけれど、
今、『通信』に通っているよ。」

「そっか。」
それ以上聞けなかった。

私の動揺とは裏腹にニコニコしている「ウラ」は、
「カシメ君は元気?」と尋ねて来た。

浪人中であることを話すと、
「そっかー、受験大変だね、頑張ってね。」
「うん。ウラもな。」

「うん、ありがと。じゃね!」とさっと踵を返して去って行った。
「あ。」としか言えなかった。

後ろ姿を見ていると、背中が自信にあふれている感じがした。
自分より年上に感じた。

そして、何故かホッとした記憶がある。

それ以来20年ぐらい経つが、ウラとは会っていない。

色々あって卒業してから一度も「同窓会」は開かれていない。
なので、限られた仲間からしか話しをすることは無いが、
やはり話しを振っても「そんなやついたなー」という程度だ。

あの時、呼び止めれば良かったのか、あれで良かったのか。
ショッピングモールで会えたことが私を安心させたのは間違い無い。

あの時の教室を時々思い出す。
by kasime | 2012-02-28 11:48 | つぶやき | Trackback | Comments(0)
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